秋田県といえば、人気ブランド米の「あきたこまち」がすぐ思い浮かぶことでしょう。実は、あきたこまちのはるか昔、日本のお米の人工交配品種のさきがけとなったのもまた、秋田県から生まれたお米です。このように秋田県では、種類は決して多くないものの、きらりと光るスター品種が生み出されてきました。今回は、そんな秋田県のお米が美味しい理由と、人気ブランド米「あきたこまち」の誕生秘話をご紹介します。

秋田のお米が美味しい理由とは?
では、秋田県のお米が美味しいのはなぜなのでしょうか。その理由を、豊かな自然と米作りに合った気候の2つの面から解説します。

世界遺産の白神山地、県内を流れる三大河川
秋田県と青森県にまたがる白神山地は、1993年に世界自然遺産に登録された太古のブナ林です。約8000年前とほぼ変わらない森の姿を保つ「原生林」で、冬に降るたくさんの雪を蓄え、春の雪解けで天然のダムとなり、川から海へとミネラル豊富な水を届けます。米づくりには欠かせない豊富な水資源です。
県北部の米代川、県南部の雄物川、県央部の子吉川と、県を流れる三大河川によって山から肥沃な土が堆積してできた秋田の土壌は、有機質を多く含む農業に向いた土です。秋に稲が実り収穫を終えると、長い冬には雪に埋もれて休眠の時期となります。春の雪解け水は、原生林から流れる水流と同じように、ミネラル豊富で豊かな土壌をつくります。

稲の成長を促す風に代表される、米作りに適した気候
日本海に流れ込む暖流・対馬海流の影響から、夏に稲の成長に適した高温にもなるという、米づくりに適した気候です。南北に連なる奥羽山脈により、夏に吹く冷たく湿った北東の風「やませ」をせきとめるだけでなく、山脈を越えた一部の風はフェーン現象で気温が上がります。この高温の風は、稲の成長を促す「宝風」とも呼ばれています。

秋田県が誇る、人気ブランド米「あきたこまち」
秋田県のお米といえば、ブランド米である「あきたこまち」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。そこで、「あきたこまち」はどうやって生まれたのか、その誕生秘話をご紹介します。

戦後しばらく、育種が中断された秋田県
そもそも秋田県は有名な水稲「陸羽132号」の産地です。陸羽132号とは、日本の人工交配品種のさきがけとなった水稲で、国内で水稲の人口交配が始まった明治37年から17年というスピード感で、大正10年に農事試験場陸羽支場で育成されました。陸羽132号は昭和6〜10年の大冷害でその真価を発揮し、農業に深い造詣のあった詩人宮沢賢治の詩歌「稲作挿話」にも歌われているほどです。

このときの東北大冷害を機に、国では東北6県に1つずつ試験地を設け、耐冷性品種の育成や栽培法の改善を行いました。しかし、秋田県では他県の農業試験場と異なり、昭和16年からしばらく育種を中断したばかりか、育種を担当する課すらありませんでした。他県や国から新品種となった系統の配布を受け、その中から県で作付するのに適した「奨励品種」を選ぶための奨励品種決定試験を行うだけだったのです。

時代の変化がもたらした、新品種の育種
このように、陸羽132号の次世代を夢見ながらも新品種育種はなかなか再開されることなく、ようやく再開されたのは昭和50年になってからです。

戦後の食糧難で耐病性・多収性が重視された品種育成の時代とは異なり、昭和37年をピークに米の消費量が減少し始めました。日本人の米離れはその後も続き、昭和40年代にはついに米の供給過多となり、消費者はお米を美味しさで選ぶ時代へと変化していったのです。

昭和44年には、ついに政府が「銘柄米制度」を発足。お米に量より質が求められる時代だと政府自身もはっきり示したことになります。そんな中で、秋田県も自県の環境に合った新品種を作ろうという気運が高まりました。

食味試験で圧倒的な評価を得た「秋田31号」
その頃、福井農業試験場では、コシヒカリを母に持つ品種の育成が行われていました。そうして絞り込まれた子ども株のうち、1株が「秋田の風土に合うのでは」と秋田県へ譲渡されたのです。その後、秋田県でこの1株をもとに育種と選抜を繰り返し、やがて2系統に絞られました。

2株を慎重に栽培した結果、倒伏に強い「秋田31号」が新品種に選ばれました。初めて行われた食味試験(1に近いほど好評価)で、宮城のササニシキ(0.5〜0.6)や新潟のコシヒカリ(0.7〜0.8)に圧倒的な差をつけ、0.944という好評価を記録。滑り出しから既に「美味しいお米」としてお墨付きを得ていたこの「秋田31号」は、のちに「あきたこまち」という名前を得て、日本中に広まります。
「あきたこまち」誕生秘話について詳しくは、ぜひこちらの記事を読んでみてください。
あきたこまち誕生秘話 わずか2名で始めた育種に奇跡をもたらした福井から移譲された1株

ごはん彩々おすすめの「あきたこまち」
最後に、ごはん彩々おすすめのあきたこまちを3つご紹介します。

特別栽培米「あきたこまち」
特別栽培米とは、農薬の使用回数を通常の50%以下に、化学肥料の窒素成分量を通常の50%以下に抑えたお米のことです。生産者である中田さん親子は、秋田県大館市で「美味しいお米作りは土作りから」をモットーに、周辺の生産者が見学に訪れるほど徹底的なこだわりをもってお米づくりに挑んでいます。そのこだわりこそが、あきたこまちが持つ絶妙な味のバランスを引き出しているのです。

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中田さん親子の取材記事も、ぜひチェックしてみてください。
美味しいあきたこまちを求めて~中田親子を訪ねました。

また、ごはん彩々では玄米の「あきたこまち」も取り扱っています。健康志向の方、美味しい玄米が食べたい方は、ぜひ一度ご賞味ください。

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大容量で欲しい人向け「あきたこまち」
いつものごはんにあきたこまちを食べたい人には、10kg(5kg×2袋)の大容量がおすすめです。味や香りがよく、非常にバランスが取れて完成されたお米と称されることもある「あきたこまち」。親であるコシヒカリ譲りの旨味や甘みを持ちながらも、味や香りのバランスがちょうど良く、あっさりした食感です。おにぎりやお寿司にはもちろん、和食や洋食にもぜひ合わせてみてくださいね。秋田県の郷土料理「きりたんぽ」にもおすすめです。

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秋田県には、2021年11月にデビューした「サキホコレ」というブランド米もあります。あきたこまちと同様、色味の良さを何より重視して開発されました。県内での先行販売がほぼ完売になるほどの人気ブランド米で、今後取り扱いが増えていくのが楽しみですね。

まとめ
秋田県には、世界自然遺産に認定された白神山地から流れるミネラル分豊富な雪解け水、稲の成長を促す風、昼は暖かく夜は寒い米づくりに適した気候が揃っています。その気候風土を十分に活かして生まれたのが、東北の大冷害を救った陸羽132号であり、食味試験を圧倒したあきたこまちです。ぜひ、秋田県が誇るブランド米を味わってみてくださいね。

(おいしいごはん研究チーム)
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