ただやせるためだけのダイエットだけでなく、美肌や美ボディを保つための「伊達流美ボディルール」は、読者の皆さんの大反響を得ました。また、伊達先生への質問も多く寄せられています。その中で、読者の皆さんの関心が高かった疑問をピックアップ。伊達先生に答えていただく形で、「伊達流美ボディルール」を追加しました。
- 伊達友美プロフィール
- 管理栄養士。日本抗加齢医学会認定指導士。日本アンチエイジングダイエット協会理事。銀座医院など各クリニックで、これまでに5000人以上の食事を指導。自身の20kgのダイエット経験から、ストイックな食事制限ではなく「食べてやせる」ダイエットを提唱し、多くの支持を得ている。著書『大盛りご飯を食べてもやせる技術』(池田書店)、『図解23時から食べても太らない方法』(WAVE出版)など多数。
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Q.数年前から肌が荒れるようになりました。皮膚科に通いながら、自分なりに食事にも気をつかっていますが、改善が見られず。大好きなごはんの量を調整し、野菜をたくさん食べなければということばかり考えていた気がします。
伊達先生のコラムを拝見して、「もっとご飯を食べてもいいんだ。」と思うと気持ちが軽くなりました。自分の気持ちに素直になり、食事を楽しみたいと思いました。ところで、玄米や雑穀米が身体によいと聞きますが、効果や先生のお考えをお聞かせください。
(さくらもりさん/秋田県30代女性)
玄米や雑穀米はミネラルやビタミン、抗酸化成分の多く、栄養的には素晴らしいものです。ただ、消化の問題があるので、食べ方や取り入れ方を工夫しましょう。
玄米に関しては、ビタミンB群やビタミンEといった美肌を保つ成分などが豊富に含まれていますが、基本的にしっかり消化できる人が少ないという問題があります。消化が難しいと、玄米に優れた栄養素が含まれていても、それが上手く吸収されません。また、栄養素が吸収されないことで代謝が下がり、太る原因にもなりかねません。
胃の消化液とほぼ同じ液体につけて実験したところ、玄米は、3時間後でもほとんど原型のままだったという結果が出たほど、消化が難しい食品なのです。ただ、子どもの頃から玄米を食べていた人は胃腸が対応できるようになっているので問題ありませんし、しっかり噛んで食べるようにすれば、消化はよくなります。
もし、玄米食を始めるなら、まずはおかゆにしたり、白米に混ぜたり、5分つき米から始めるなど、徐々に慣らしていく必要があると思います。パンや麺が多い食生活の人が、いきなり玄米食に切り替えるのは、ジョギングなどの練習を一切しないでフルマラソンに挑戦するようなもの。途中棄権が目に見えています。
五穀米にしろ、十六穀米にしろ、雑穀米に関していえば、どんな雑穀が入っているかが問題。しっかり自分に必要なものが入っているかを選ぶことが大事になってきます。
そして玄米や雑穀米を取り入れる際、重要になってくるのが自分にとって「美味しい」と感じられるか?――ルール④で述べたように、大人の好き嫌いには理由があります。身体に合うもの=本能が欲するものを「美味しい」「好き」と感じられるようにできているのです。そのため、栄養があるからといって、無理して食べるのはNGであることはいうまでもありません。
「同じ釜の飯をくう」――このこと自体は、家族や仲間のコミュニケーションをとる上で大事なこと。しかし家族の中に、玄米や雑穀米を美味しく食べられない人がいたら、家族の健康を考えて白米にし、自分の分だけ雑穀などを混ぜる方がいいと思います。
さくらもりさんは、肌のために野菜を多くとることを心がけていらっしゃったようですが、野菜だけでは肌はキレイになりません。肌のもとになるのは、たんぱく質だからです。ご飯とおかずをしっかり食べながら、まずは自分の身体に聞くという習慣を身につけてください。
Q.私は食べる事も大好き!しかも白米は欠かせません。そして、毎晩の晩酌も私にとってはとても重要な時間であります。そのせいか、年々体重は増え続け今では人生最大の体重になってしまいました。自分の裸が丸太の様で……。そこで先生に質問です。やはり、ダイエットにお酒は禁物なのでしょうか? 毎晩の晩酌もありのダイエットなんてありませんか? 教えて下さい♪
(ままんばさん/茨城県40代女性)
お酒は心の栄養です!
それ以外の食事を調整すれば、ダイエットできますよ。食べるものの選び方や食べ方を変えてみましょう。
メリハリのある美ボディを保つために、お酒に問題があるのではと考えている人もいますが、実は「問題なし」というケースも多いのです。ままんばさんは晩酌でお酒を召し上がっているようですが、世の中には、夜遅くまで飲んで、〆にラーメンや牛丼を食べる人も多くいます。晩酌やこの〆の一杯も、身体が要求しているものであれば問題はありません。
むしろ問題となってくるのが、翌日の朝食。「朝はしっかり食べた方がいい」と思っている人が多く、胃がもたれて食欲もないのに、いつもと同じようにトーストなどを食べたりしてしまいがちなのです。
特に、トーストやパンはNG。パンに使われる小麦自体は、糖質のほかに、ビタミンB群やミネラル、食物繊維なども含む食材。しかしパンなどの小麦製品は、小麦の原形や色が分からなくなるほど精製された小麦粉が原料になっています。精製の過程でビタミンや食物繊維などの栄養素がほとんどそぎ落とされています。また、小麦製品は小麦粉に油や糖分など色々なものが混ぜられるため体内で分解しづらく、残った成分が腸壁に溜まることで栄養の吸収を妨げ、代謝が下がりやせにくくなることも。
もしもやせたいと思っているなら、朝は水分補給のみにとどめ、できるだけ食べないようにしてください。また場合によっては、昼食も抜いても構いません。身体が「食べたい」と要求した時に食べればよいのです。身体が要求していないのに、無理して食べることが、「食べすぎ」で、太りやすくなるということを覚えておいてください。
代謝をアップする「飲み食い術」など、お酒と上手に付き合う詳しい情報は、『飲んでも太らない秘密の習慣』(青春新書)を、ご参考に。
Q.出産をし、現在母乳育児中ですが、筋力が落ち、基礎代謝が落ちたため?か、睡眠不足も重なり痩せにくさを感じています。 今までの経験上、食事制限やカロリーオフダイエットは、やめると反動がくるのと、肌質が悪くなったり後から体調を崩したりとキレイに健康的にはやせられないと思います。女性ですから年齢を重ねてもいつまでもキレイな女性でいたいし、キレイなママでもありたい!というのが願いです。先生のダイエット方法は母乳育児中の人でも行うことはできますか?
(にゃきりこさん/愛知県30代女性)
産後は、足りてない栄養素をプラスし、
筋肉量を増やすことを心がけ、
代謝の高い体を作りましょう。
授乳中は、母乳で色々な栄養素が赤ちゃんに補給されてしまうため、基礎代謝が落ち、意外に体脂肪だけが残ってメリハリのない体型になりがちです。運動するように心がけるだけでなく、筋肉量を増やす栄養を食事で摂ることが大切になってきます。
筋肉量を上げるためにたんぱく質を摂る必要がありますが、だからといって糖質や脂質を抜く必要はありません。むしろ、足りてない栄養素をプラスすることが大事になります。ですから授乳中にも、伊達式ダイエットは効果的なはずです。
詳しい食べ合わせなどは、『伊達式産後ダイエット』をぜひ参考にしてほしいと思いますが、ワンポイントアドバイスを。
授乳中、とくに多めに摂ることを心がけたいのが、体内の油の代謝を整えるために不可欠で、美肌効果などにも影響を及ぼすオメガ3脂肪酸。母乳にも含まれるので、授乳することで赤ちゃんの方にいってしまい、不足しがちだからです。オメガ3脂肪酸は、青魚など魚介類に含まれるDHA・EPAはよく知られていますが、クルミなどからも摂ることができます。魚をおかずにごはんをしっかり食べ、間食にはクルミを食べるというのがおすすめです。
Q.50代半ばになり、健康のためのダイエットを意識するようになりました。加齢とともに代謝も悪くなっているように感じますが、中高年でもごはんをしっかり食べて美ボディは可能なのでしょうか?また、何でも美味しく食べられるのでついつい食べ過ぎてしまい、自分の適量がわかりません。腹八分目ということわざもありますが、適量の見極め方はどうすればいいのでしょうか?
(まろさん/兵庫県50代女性)
ごはんをしっかり食べて、満足感のある食事にすることが美ボディへの近道。その時に本当に食べたいものを見つけるためには、まず胃を元のサイズに戻すことから始めてみましょう。
加齢とともに誰もが同じように代謝が下がり、太りやすくなるという訳ではありません。まろさんの場合は過食気味で、胃袋が大きい状態が普通になっているのではないでしょうか。そのため、本当にお腹が空いているのかが分からなくなっているのかもしれません。まずは、胃袋をギューッと正常な大きさに戻すようにしてみましょう。
「腹八分目」という言葉がありますが、ごはんの盛り方を8分目にするということではないので、実際問題として、その目安は分かりませんね(笑)。ですから、一度正常な胃の大きさに戻し、「ああ、お腹がいっぱい」という感覚を取り戻して欲しいと思います。そうすることで、自分の適量が見えてくるはず。
胃は18時間食べないと、元のサイズに戻るといわれています。夜食べ過ぎたら、朝・昼とごはんを抜くプチ断食をするだけで、元に戻るというわけです。外食や旅行などで、たくさん食べたら、その後も食べ癖が付いて食べ続けないように、翌日の朝昼は水分だけを摂るプチ断食をして、調整するようにしましょう。
また、「甘いものは別腹」とよくいいますが、お腹いっぱいなのにスイーツを食べたいと思うと、実際に胃がスイーツを入れるスペースを作ってしまう――まさに別腹が存在するというわけです。これも胃が大きくなる原因となりますので、しっかり元にもどすようにしましょう。
胃が正常な大きさの場合、「お腹が空いた分だけ満たす」のが、大人の適量です。
Q.とにかく甘い物(洋菓子)が好きで、夕飯もケーキやパンで済ませてしまうことも。体重や体形は20代から変わっていませんが、将来的には必ずいつかガタがくるとわかっていながらも甘い物がやめられません。ごはんをしっかり食べる意識へ変えるアドバイスをお願いしたいです。
(TXさん/千葉県40代女性)
甘いものは心に栄養を補給するもので、基本的に頑張った自分へのご褒美です。体に必要な栄養を食事として摂った後に、プラスするようにしましょう。また、たんぱく質不足から甘いモノへの欲求が高まっている場合もよくあります。
「これでも将来的にやっていけるのだろうか?」と思っている今が、まさに食生活を見直すタイミングだと思います。TXさんは40代なので、これから更年期に向かうということもあり、ご自身の身体が「そろそろ食生活を変えようよ!」と信号を出しているのかもしれません。
甘いものは頑張った自分へのご褒美なので、心に栄養を与えるという意味では、食べても問題はありません。しかし、身体の栄養を考えると、ごはんをしっかり食べる練習をする必要があると思います。いきなりガラッと変えるというより、少しずつごはんとおかずを食べる練習をしてみましょう。
また、甘いものばかり食べたくなる要因の一つに、たんぱく質不足があります。たんぱく質が不足すると、セロトニンという脳内物質が足りなくなる、そしてこのセロトニンが不足すると、身体が糖度の高いものを欲してしまうことが分かっています。しかし、糖分にはセロトニンを作る栄養素が含まれていないため、「食べても、食べても満足できない」という悪循環に陥ってしまうのです。特にたんぱく質の多い食品の中でも、赤身のお肉をしっかり食べると、少しずつ甘いものへの欲求が抑えられるでしょう。主食のごはんをしっかり食べることも、お菓子が欲しくなくなるためには重要です。まずは、ごはんとお肉のおかずを1日1回食べることから始めてみましょう。
Q.私は肥満体質なのですが、ダイエットするときといえば厳しい食事制限が常識だと考えていたので、先生のご意見には大変驚かされました。バランスの良い食事をとのお話ですが朝食、昼食は簡単なものやコンビニなどで済ませがち。夕食では野菜などを多く摂るようにしているのですが、毎食バランスを考えなければダイエットにはよくないでしょうか?
手間等を考えると時間的な余裕がない状況です。何か良い食事方法がありましたらご紹介いただけると幸いです。
(ジョウンさん/千葉県30代男性)
コンビニ食でも選ぶものを間違えなければ大丈夫です。栄養バランスを考えて、買うものをチョイスしましょう。
昼食や深夜ごはんは、コンビニやお弁当屋さんで買って、職場や家で食べる人も多いと思います。肉や魚がメインのお弁当に、汁物、漬物もしくはサラダ、果物を組み合わせるようにすれば、バランスのとれた食事に近づけることができます。
汁物の味噌汁やスープなどは、インスタントでもOK。冬はおでんなどもおすすめです。また最近のコンビニでは、お弁当やおにぎり、パンだけでなく、意外とおかずになる食材や惣菜が揃っています。焼き魚やハンバーグからきんぴらごぼうやひじきの煮物まで、一人前ずつパックになっているので、組み合わせも簡単にできるはずです。
おにぎりを主食にした場合は、脂質やたんぱく質が不足するので、汁物のほかに肉や魚、そして漬物やサラダなどをプラスするのがおすすめ。
またデザートコーナーには、カットフルーツや豆乳なども置いてあるので、不足しがちな果物や大豆食品をプラスするように心がけましょう。
Q.ごはんを食べるとき、温かいごはんと冷めたごはんでは、同じ量で比較すると、どちらを食べた方がダイエットに向いていますか?
(オレンジねこさん/静岡県30代女性)
なにかの記事で「おにぎりのカロリーは、温かいごはんの半分」と書かれていました。自分的には、炊き立てごはんは美味しくて食べ過ぎてしまいがち。アツアツでないおにぎりを食べる方がやせますか?
(ぽむこさん/兵庫県30代女性)
冷めたごはんは、でんぷんの一部が食物繊維と同じような成分に変わるので、吸収されにくくなり、カロリーカットできるといわれています。血糖値を上げにくいので、ダイエット向きといわれていますが、温かいごはんの方が満足感は高いので間食は控えられるでしょう。
冷や飯ダイエットが本当に効果的なのかと、最近よく聞かれます。ごはんなどに含まれるでんぷんは、加熱したあとに冷やすと、糖として吸収されにくいでんぷん(難消化性でんぷん=レジスタントスターチ)の量が増えます。このレジスタントスターチは、体内で食物繊維と同じような働きをし、血糖値を上げにくくすることが分かっています。しかし、冷えたごはんに含まれるでんぷんすべてがレジスタントスターチに変わるわけではないので、思ったほど劇的なダイエット効果は、期待できないでしょう。
また、人の胃袋は温かいものを入れると出口が締り、食べ物が溜まって満足感を得られやすくなるといわれているので、満足感を高めるためには温かいごはんの方がオススメです。つまり、冷や飯だと満足感が減り、つい食べ過ぎてしまうということも。おにぎりが好きな人は別にして、冷たいごはんは食べた気がしないというタイプのぽむこさんなどは、無理して冷や飯を食べる必要はないでしょう。
さらに冷たいごはんが、おかずに合うのか?という問題もあります。お弁当など、3食の内1食は冷や飯でも良いと思いますが、夜は温かいごはんの方が満足感は高いので、食べすぎを防げるかもしれませんね。
ただし糖尿病の人は、血糖値を上げにくくすることを考えれば、冷たいごはんの方が適しています。
Q.仕事帰りに、1時間程度のウォーキングや30分程度ゆっくりと水泳をしています。脂肪燃焼を目的とした場合、食事するタイミング及びどんなものを食べると効果的でしょうか。
(ダイエット会社員さん/東京都50代男性)
運動後には、筋肉の元となる「たんぱく質」をしっかり補給するのが基本です。
人も動物なので、「食欲・性欲・睡眠欲」という三大欲求があります。そして人にとって運動は、その三大欲求を満たすための「手段」なのです。「運動して、食べて、寝る」というのが基本的な流れでしょう。ただし、糖尿病など食後の高血糖を気にしている方は「食べて、運動して、寝る」方が良いでしょう。運動は、いつ行っても血糖コントロールを改善する効果が得られますが、食後に行なうとより効果的であることが、研究で分かってきているからです。
さて、健康な人の運動後の食事としては、ごはんを主食に、おかず、汁物を摂ればいいのですが、たんぱく質をしっかり補給することを意識しましょう。筋トレにしろ、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動にしろ、運動は筋肉を壊す行為です。筋肉が修復されるときに必要になるのが、その材料となる「たんぱく質」。だからこそ、運動後は意識してたんぱく質を補給するのが基本になるのです。
また、運動後はたんぱく質補給のために、肉ばかり食べている人がいますが、それだけだと、回復を妨げてしまうことも。運動で使われたエネルギーの補給を行なおうと身体がしているとき、エネルギーの元となる糖質がないと、たんぱく質がそちらに回されてしまうからです。やはり、ごはんと一緒にたんぱく質を補給するのがベストなのです。
Q.最近は糖質をとらないダイエットが流行りですが、ごはんは糖質の代表的な食べ物です。ご飯を食べて上手に健康的な食生活にするには何に気をつければいいのでしょうか?
(ジプシーさん/埼玉県40代男性)
お米やパンなど、炭水化物が大好きで食べ過ぎてしまいます。ローカーボダイエットが流行る中、炭水化物との上手な付き合い方を教えてください。
(ねこ丸さん/愛知県30代女性)
*低糖質(糖質オフ)ダイエット、ローカーボダイエットなどに関する質問が、上記の方以外からも多く寄せられました。
糖質を多く含む食べ物をすべて同じだと考えないで、これまで何を食べて太ってしまったのか?を見直すことです。これまであまり食べていなかったものをプラスすれば、自然とこれまで食べ過ぎていたものを減らすことができるでしょう
糖質オフ(制限)=ダイエットという考えが巷には溢れているようです。糖質制限についての詳しい内容は、2016年10月号の特集「伊達式食べ合わせダイエット秘密」などを是非、ご参考になさってみてください。日常の食生活のポイントとしては、「何を主食にするか?」「何をおやつとして摂ったらよいのか?」について、気をつけてみましょう。
まず、現代日本人が美ボディ、美肌を作るためにオススメなのは、糖質オフより「小麦抜き」。そして主食には、できるだけごはんを選ぶことをすすめています。
パンなどに使われる麦は、俳句などでは夏の季語になっているように、身体を冷やす食べものの一つ。人種によっても変わってきますが、日本人は、パンやラーメンなどの小麦製品を食べると、身体が冷え、代謝が下がる傾向にあります。代謝が下がれば、効率的なエネルギー消費ができず、体脂肪を減らす妨げになるのです。
これに対して、ごはんは身体を冷やすこともない、穏やかな性質の食べもの。このごはんを主食にすれば、「エネルギー源」「血や筋肉を作る」「調子を整える」を担う3つの栄養素をバランスよく整えることができるのです。
また、ごはんは全体の約60%が水分、そしてよく噛むことで腹持ちが良く、パンなどとは違い、それ自体に塩分が含まれていないのも特徴。そしてなんといっても、おかずと一緒にごはんを混ぜ合わせることで「口中調味」ができ、美味しく食べられるという魅力があります。
ダイエットの基本は、それまで食べ過ぎてきたものを控えることです。明らかにご飯を食べ過ぎて太ったという方は、少し控える方が良いですが、パンや麺を食べ過ぎて太ったという方がごはんを控えるのは逆効果になるでしょう。残念ながら、現代日本人で3食ともご飯を食べているという方は、かなり少ないですから。まずはごはんを主食にして、今まであまり食べていなかったものをおかずとしてプラスすれば、自然とこれまで食べ過ぎていたものを減らすことができ、栄養バランスのよい食生活になります。それが、代謝を上げ、消費カロリーを増やし、メリハリのある美ボディを作るだけでなく、美肌や美髪にもつながるはずです。