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トップページ > 特集INDEX > 特集 日本を代表するソウル&ファストフード「おにぎり」の パワーと魅力を探る!page.4

ワクワク感も一緒に握ったおむすびを、旅の携帯食に! ほんのり屋 東京本店

左からカリカリ梅とじゃこ(190円)、海老天むすび(230円)、仙台屋牛タン青唐味噌むすび(320円)
テストキッチンを使い、商品開発に余念のない毛涯竹彦さん
テストキッチンを使い、商品開発に余念のない毛涯竹彦さん

東京近郊で11ヵ所で展開するほんのり屋ですが、東京本店は東京駅の改札の中にある立地から、新幹線などを利用して旅立つ人たちの携帯食として、胃袋を支えています。そして1日の販売数は3000個ほどと、まさにギネス級です。

ほんのり屋の商品開発に携わっているジェイアール東日本フードビジネス(株)の毛涯竹彦さんは、「店舗によって売れる具が変わってきます。池袋や関内といった店は、通勤の人が昼食用に買うといった日常感がありますが、東京本店の場合は、旅に出るという特別感がありますね。だから、320円もする仙台屋牛タン青唐味噌むすびなどが、当たり前に売れたりします」と分析しています。

東京本店でも、以前はコンビニのおにぎりのようにマヨネーズを使った具材のものも販売したこともありましたが、その売れ行きやお客様の声から具材を見直したともいいます。その結果、定番以外の具材を扱う場合は、「旬と地域連動」というキーワードが生まれました。例えば北陸新幹線開通時は、富山の具材を使ったものに採用し、お米の美味しさを失わせるもの、マヨネーズやキムチ、カレーなどは使わない方針を明確にしたのです。

また、いつ食べるか分からない旅の携帯食として買われることが多いので、安心・安全の見地から衛生管理には徹底的に気を配られています。

そして、東京駅でほんのり屋のおむすびを手にすると、子どもの頃、学校の行事があると、いつも母が持たせてくれたお弁当に入っていたおむすびと同じように、どこか懐かしく、ワクワクした気持ちにさせられるから不思議です。

定番商品と「旬と地域連動」をテーマに選ばれた具材のおむすびたち
定番商品と「旬と地域連動」をテーマに選ばれた具材のおむすびたち

ほんのり屋 東京本店のこだわり

  • ●お米は、1日2俵使用します。生産者との信頼関係を大事にしており、震災前から使用していた、冷めても美味しい福島県会津産のコシヒカリを継続して使用。米生産者の思いも握っているのです。
  • ぼんごの美味しさを支える特大しゃもじと特注品の木枠
    型枠は、衛生管理がしやすい樹脂製を使用している
    ●海苔は有明海産、塩は沖縄の海水で作ったものを使用。
  • ●おむすびの大きさは、お母さんの手で握ったことを想定して少し小さめの90gの設計にしています。
  • ●熱々のごはんで握らない方がいい具に関しては、サワラ材のお櫃に一度移してから握っています。
  • ●樹脂製の型を成形した後、職人的感覚で、やわらかく握っています。
  • ●ほんのり屋では、おにぎりを生産者やお客様の絆を結ぶ意味も込め、「おむすび」と呼んでいます。

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