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特集4月号 教えて!! 森谷教授! ごはんをしっかり食べて体脂肪を減らす。

教えて!!森谷教授!学生時代、運動をしていたためか、筋肉質で体重が落ちません。
体重があるからといって、本当にダイエットが必要なのですか? (30代Iさん)

 私たちは食べて、寝て、仕事をして、遊ぶ毎日を送っていますが、一般的に運動習慣が不足しがち。運動しなくなると、食事で摂ったエネルギーが脂肪の形でカラダの中に残ってしまい、ふっくらとした状態に。これが、肥満です。肥満が進むと、やがては糖尿病、高血圧、動脈硬化性疾患、さらには癌などの生活習慣病にかかる危険性が通常の倍以上に。健康面を考えると、ふっくらした(正確には脂肪をカラダの中に溜めこんだ)人は、美しいと呼べないのが現状なのです。

* しかし肥満は、体脂肪の問題であって体重ではありません。Iさんの場合は、運動を継続し今の体重を維持しているなら、ダイエットをする必要はありません。ただし、運動をやめて体重が変わらないなら、体脂肪が増えているケースも。「体重が変わらない≠体脂肪が変わらない」ではないからです。この場合は、ダイエットの必要がでてきます。

教えて!!森谷教授!高橋尚子さんなどマラソンランナーは、レース前には炭水化物(糖質)中心の食事になるといいますが、
健康的には問題ないのですか?(40代Hさん)

* 全く問題ありません。むしろフルマラソンのように過酷なレース前には、炭水化物(糖質)をたくさん摂るようにしないと完走することができません。

 概算ですが、体重1kgあたり1km走るには1kcalのエネルギーが必要とされています。つまり体重が60kgの人がフルマラソン(42.195km)を完走する場合、約2,500kcalが必要となる計算になります。

 60kcal×42.195km=2,531.7 kcal

 そのエネルギーの元となるグリコーゲンは、筋肉や肝臓に蓄えられていますが、通常の貯蓄量は約1,600kcal。そのままレースに出たら、30?35kmでガス欠を起こしかねません。そのため、レース前は炭水化物(糖質)を多めに摂って、体内にグリコーゲンを多めに蓄えるようにしているというわけです。

 また、しっかり炭水化物(糖質)を摂っておかないと、筋肉でグリコーゲンが大量に使われてしまうため、脳で使用する分が枯渇してしまい、低血糖でフラフラになってしまうこともありえます。

 ちなみに、女性たちが憧れるタカラジェンヌも、かなりハードな踊りなどのレッスンがあるため、炭水化物(糖質)を含めた食事は半端な量ではないそうです。

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