今年は、リオオリンピックが開催されることもあり、ブラジルに注目が集まっています。しかし、お笑い芸人の「ブラジルの人、聞こえますか!」というギャグではないが、日本とは地球の反対側に位置するため、ブラジルには「ちょっと、そこまで」という感覚では出かけられません。
「でも、その雰囲気だけでも味わいたい」という人にお薦めなのが、群馬県の大泉町。人口の約10%が日系ブラジル人で、「ポルトガル語(ブラジルの母国語)を話せれば、日本語を話せなくても、何の不自由なく生活できる」ともいわれるブラジルタウンなのです。
街には、ブラジルの食材・雑貨が揃うスーパーマーケットからブラジル料理を提供するレストラン、エステ、旅行代理店などが立ち並び、至るところで、カナリアイエローとグリーンが鮮やかなブラジル国旗、ポルトガル語の看板を目にすることができます。
また、大泉町観光協会公認のサンバチームまであり、イベントやパーティなどへも出演しているので、ブラジル文化を身近に体験することも可能。このほかにも、ブラジリアン柔術を教える道場、ブラジルフットサルセンターなどもあり、街全体がブラジル色に彩られているといってよいのです。
今回は、大泉町のご当地アイドルとして活躍しているBJハートの4人の案内で、大泉町でブラジル料理を中心に、その雰囲気を堪能してきました。
ブラジル料理といえば、シュラスコなどの肉料理を頭に浮かべる人が多いですよね。でも、それは主菜であって、主食はあくまでもごはん。そしてフェジョンという豆のシチュー(煮込み)が、日本の味噌汁と同じ感覚で、必ず食卓に並びます。
この豆を煮込んだフェジョンは、ブラジル人にとってはソウルフード。白いごはんのときは必ず食べ、「フェジョンがないと、食事をした気にならない」というほど愛されています。使われる豆は地域によって異なり、リオでは真っ黒な黒インゲン豆が主流となっていますが、地方によってはカリオカ豆(インゲン豆の一種)で茶色、他にも白色や赤色など、いろいろな種類の豆が登場します。味噌汁とは違い、スープとして味わうより、ごはんにかけて、白米の色が変わるくらいまでよく混ぜてから食べるのがブラジル流とか。
この「ごはん+フェジョン」にメインディッシュの牛肉のステーキやシュラスコ、簡単な生野菜のサラダを加えれば、立派なブラジルの家庭料理になるのです。
ブラジルのごはんの話
平成26年度の資料ですが、ブラジルの米の生産量は847万トンで、世界9位。日本が782万トンで10位。(精米ベース)一方お米の消費量は、日本が9位でブラジルが10位と接戦。ブラジル人は日本並みにお米好きであるのが見てとれますね。ただし、生産されるのはジャパニカ種といわれる少し大粒な米。
ブラジル流のお米の炊き方は、ちょっと日本と違います。炊くときに、ちょっとした味付けがなされ、油ごはんとも呼ばれています。炊き上がった微かに味の付いた白米(ブラジル米<ジャバニカ種>でも日本米<ジャポニカ種>でも)は、フェジョンや肉料理との相性はバツグン。
- 材料 (米2合分)
-
- お米
- 2合
- ニンニク
- 2カケ
- 塩
- 小さじ1
- オリーブ油(orサラダ油)
- 大さじ1強
- 作り方
-
- 米を普通に研ぐ。
- ニンニクを包丁などで押しつぶす。
- 米にいつもと同じ分量の水を加え、2と塩、オリーブ油を入れて、炊飯器のスイッチを入れる。
- 炊けたらしゃもじなどで混ぜれば出来上がり。
*鍋などで炊く場合は、ニンニク、タマネギなどを油で炒め、そこにお米、塩を加えて炊く。