お正月に何を食べたいか? というランキングは、1位がお雑煮で、2位がおせち料理と不動の地位を築いています。三が日の間、遅めの時間に起きて、お雑煮とおせちを食べて、お昼は軽く済ませたり抜いたり・・・・・・夕食は親戚が集まれば、お酒を飲みながら宅配寿司やピザをつまんだり、鍋を囲んだりすることも。知らず知らずのうちに「お正月だから!」という特別なメニューになりがち。当然、胃腸は年末の忘年会に引きつづき、休む暇もなく、お疲れモードになります。
日本には、1月7日に「七草粥(がゆ)」を食べるという習慣があります。これは「春の七草は、早春にいち早く芽吹くことから邪気を払う」といわれ、無病息災を祈って食べられたもの。そして、七草は日本のハーブともいえる存在。これを食することは、疲労した胃腸のリフレッシュにはちょうど良く、まさに理にかなった料理ともいえるものなのです。また、「おせちに飽きたら、カレー」というのも、リフレッシュするために、体がスパイスを求めているから、自然と受け入れられたのです。
「一年の計は、ごはんにあり」です。さて、正月休み明けから、しっかりと働いたり動いたりするために、もう一度、この時期に我が家のごはんを見直してみませんか? そのために読者の皆さんから、お正月や正月明けに食べたい、食べてもらい「体にやさしく、しかも美味しい自慢料理」を紹介してもらいました。
やはりお正月はご馳走をたくさん食べるので、胃がもたれがち。私の家では、正月明けには奄美地方の郷土料理である「鶏飯(けいはん)」を作っていただいています。正月明けのご馳走三昧で疲れた胃をいたわる時に最高に合う料理です。
我が家で初めて作った時、家族には未知なる食べ物で、 「???」と戸惑っていましたが、食べ方を教えて口へ運ぶと、「めちゃめちゃ美味しい」と、大きな土鍋でだし汁を作るのですが、見事に完食! それからは正月明けだけでなく、年間を通してリクエストが多いメニューの一つになりました。
本当に優しい味で老若男女誰がいただいても美味しいといえる料理! 鶏飯の時は、家族皆がいつも以上に笑顔になるので、作った私も幸せな気持ちになります。お腹いっぱいになっても 「もう1杯・2杯」とお箸が進んでしまいます。
今回の応募作品の中で、フードコーディネーターとごはん彩々スタッフの間で
最も評判が良かった作品が「奄美の華やか8色鶏飯」となりました。
材料 (4人分)
スープ
- ●鶏ガラ
- 適量(または鶏ガラスープ代用)
- ●塩
- 適量
- ●しょう油
- 適量
- ●みりん
- 適量
- ●水
- 1000~1200cc
- 鶏ムネ肉
- 大きめ1枚
- 干し椎茸
- 10枚位
- 卵
- 2~3個
- 沢庵
- 10枚程度
- 万能ネギ
- 適量
- しょう油
- 適量
- みりん
- 適量
- 刻み海苔
- 適宜
- 紅生姜
- 適宜
- 炒りゴマ
- 適宜
作り方
- 沸騰した水に鶏ガラと鶏ムネ肉を入れ、出汁をとる。
- それだけで出汁が足りないようなら、粉末の鶏ガラスープを追加する。
- 2に塩、しょう油、みりんを適量入れ、自分好みの味に整える。*1
- 出汁にも使った鶏ムネ肉を取り出し、手で細かく割いておく。
- 卵を薄焼きにし、これも細かく千切りにして錦糸玉子を作る
- 干し椎茸は水で戻し千切りにした後、しょう油、みりんで汁気がなくなるまで煮て味をつける。
- 沢庵は角切り(サイコロ状)にする。
- 万能ネギを小口切りにする。
- 4~8にお好みで、刻み海苔、紅生姜、炒りゴマを加え、具材をすべて皿に盛る。
- 椀にごはんをよそい、好きな具材をのせて、熱々スープを注げば出来上がり。
*1.ポイントはあまり濃すぎないように!
鶏ムネ肉でだし汁を取る際、時間がある時はだし汁が冷えるまで鶏ムネ肉を漬けておくと、鶏肉がパサつきません。
増田知子
フードコーディネーター
証券会社に勤務後、小さい頃から好きだった料理を仕事にしようと、フードコーディネーターの資格を取得。メニュー開発や店舗コーディネートの仕事を経て、キッコーマンで和風総菜の商品開発の仕事に携わる。その後、フリーで活動を始め、雑誌や広告の撮影・メニュー開発・料理教室などで活躍。2011年に結婚、2012年に一児の母となり、料理への思いがより強くなり、料理をする人も、それを食べる人も幸せになれるようなレシピを研究中。
皆さん!こんにちは!
忙しい年末年始も美味しくごはんを召し上がっていますか?
今回は、皆さんから戴いた"今年食べたい!作りたい!我が家の自慢ごはん料理"のレシピを元に新春にも相応しいごはん料理をご紹介します。定番のお料理からお夜食や疲れた胃にも優しいメニューです。今年もごはん料理で元気な一年をお過ごしくださいね!