インドの炊き込みごはんであり、パエリアとは同じルーツを持つと考えられている料理。ルーツである中央アジアのプラウ(プラオともいう)は、米をふっくら、かつべた付かないように様々な食材と合わせ、香り高く炊き上げたもの。これがヒンドゥ文化と融合したインドでは、香辛料を効かせたビリヤニとなったのです。
ビリヤニは「肉や野菜の混ぜごはん」という意味で、メインの具材はマトンやチキンがポピュラー。ターメリックやガラムマサラ、カルダモンなど、多くのスパイスを使ったカレー風味の美味しいごはん料理で、パエリア同様、主食、主菜、副菜が備わったバランスの良さも特徴の一つとなっています。
ビリヤニやカレーに用いられているスパイスには、交感神経を活発にし、新陳代謝をよくすることで体脂肪燃焼効果が期待できます。特に代謝の落ち始める秋冬には代謝UPに最適な献立ともいえます。
また、使用したスパイスの一つ、ターメリックは、これに含まれている黄色い色素成分のクルクミンは、肝細胞の活性化、抗酸化、解毒、抗菌などの作用があります。
今回のチキンビリヤニには、かなり本格的な香辛料を使用しているため、クセが強いので好みが分かれるかもしれません。好きな人はとことん、ハマる――これもビリヤニの特徴の一つなのです。
通常は、「香りの女王」と呼ばれる、長粒種の高級米・バスマティを使用しますが、今回は国産長粒米のホシユタカを使用。本格的で刺激ある香辛料を使用しているので、それを抑制するためにサラダ、ピクルス、ラッシーなどを添え、グラニテ(氷菓)代りに。
材料(4人分)
- 米
- 450g(3合)
- 鶏手羽元
- 8本
- [a]塩
- 小さじ1/2
- [a]こしょう
- 適宜
- [a]ターメリック
- 小さじ1
- タマネギ
- 200g
- トマト
- 200g
- ヨーグルト(全脂無糖)
- 大さじ4
- バター
- 大さじ3
- ニンニク
- 小2かけ
- ショウガ
- 1かけ
- [b]ガラムマサラ
- 大さじ1 2/3
- [b]ターメリック
- 大さじ1
- [b]カルダモン
- 4~5粒
- [b]クローブ
- 4~5個
- 固形ブイヨン
- 1個
- 水
- 500ml
- 塩
- 小さじ1
- 香菜
- 少々
作り方
- 鶏手羽元に[a]をまぶしておく。
- タマネギはみじん切りにする。
- ニンニク、ショウガはみじん切りにする。
- トマトはざく切りにする。
- 米は洗ってザルにあげておく。
- 水をあたため、ブイヨンを入れて溶かしておく。
- 鍋にバターを溶かし、1を入れて炒めて取り出す。3を炒め、2を加えて炒める。しんなりしてきたら米を入れて炒め、[b]を入れて炒める。トマト、ヨーグルトを入れて炒め、6、塩を加える。木杓子で混ぜ、煮立ってきたら鶏肉を上にのせ、ふたをして弱火で15分炊く。火を止めて15分蒸らす。
- カルダモンとクローブを取り除き、さっくり混ぜて器に盛り、香菜を添える。
- (香辛料は好みで調節する。)
野菜サラダ
ラッシー
材料(4人分)
- 米
- 450g(3合)
- 牛ひき肉
- 250g
- タマネギ
- 200g
- ニンジン
- 120g
- マッシュルーム(水煮缶詰)80g
- ニンニク
- 10g
- ショウガ
- 10g
- 油(あればコメ油)
- 大さじ3
- カレー粉
- 大さじ1 1/2
- トマトピューレ
- 大さじ3
- 固形ブイヨン
- 1個
- 水
- 500ml
- 塩
- 小さじ1
- ピクルス
- 適宜
作り方
- タマネギはみじん切りにする。
- ニンニク、ショウガはみじん切りにする。
- 人参、マッシュルームはみじん切りにする。
- 米は洗ってザルにあげておく。
- フライパンに油を熱し、2を炒め、1を入れて炒める。しんなりしてきたらひき肉を加えて炒め、ポロポロになったら3を入れて炒める。カレー粉を加えて炒める。
- 炊飯器に米、5を入れて混ぜ、トマトピューレ、水、砕いたブイヨン、塩を入れて混ぜ、普通に炊く。
- 6をさっくり混ぜて器に盛り、好みでピクルスを添える
野菜サラダ
チャイ
国産長粒米・ホシユタカとは?
ホシユタカは、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構が開発した国産長粒米。長粒種独特の「パラパラ」とした食感と、日本の風土で育まれる短粒種と同様な「旨み」をバランス良く兼ね備えているのが特徴。佐賀県産で、調理時の粘りが少なく粒がしっかり残るため炒飯やリゾット、パエリアなどとの相性はバツグン。