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今年も美味いぞ!新米2016

司会
実際に4種類を食べ比べてみて、それぞれにどんな感想をお持ちになりましたか?
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大橋 それぞれ銘柄によって特徴が違うことが、食べ比べてみてよく分かりました。ササニシキはサッパリと食べられる感じ、コシヒカリはバランスのよさ、ゆめぴりかはしっかりした食べごたえ。その中でも、つや姫は甘みと粘りのバランスが絶妙で、好感が持てました。今日はつや姫を買って帰ろうかしら。

山下 4つとも美味しかったですね、私もバランスが良く、味がしっかり主張している点でつや姫が良いと感じました。

神田 私的には食べ慣れたコシヒカリが、食べやすかったですね。香り的には宮城県産ササニシキが好きかな。

白井 私はつや姫とコシヒカリで迷いました。点数的にはコシヒカリの方が良かったのですが、もう一度食べたいと感じたのがつや姫。名前の通り、つやが見た目でも分かり、美しかったし……。

丸山 私の場合は評価云々というより、たかがお米となめていた自分が恥ずかしい。こんなに美味しいなんて……まさに、「お米は侮りがたし」です。そんな私ですので、表現がふさわしいか自信がないけど、ササニシキは粒感がしっかり、コシヒカリは歯ごたえがあり、ゆめぴりかは粘りが強い、そしてつや姫は噛めば噛むほど甘くなって、食べやすいし……。とにかくどれもが、私にとっては美味しく、新鮮な味でした。

司会
それぞれに感じ方にも差がありますが、4種類を一度に食べ比べることを体験し、産地や銘柄によって差があることを感じていただけたようですね。
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白井 今回の食べ比べを通して、私はお米にこだわったふりをして、ただ単に京都丹後産や魚沼産というブランドに釣られて買っていただけだったような気がしてきました。あらためて、もっとたくさんの産地のものや銘柄米を食べて比べてみて、我が家のお米を決めたいですね。それほど、どれもが美味しく感じられました。

山下 私はつや姫を選びましたが、うちの夫は、ふだんでももち米を混ぜて食べたがるくらいモッチリしたものが好きなので、多分、コシヒカリやゆめぴりかのように粘りがあるものを選んだと思います。

大橋 娘が小学生だった頃、親子で新潟の田植え体験ツアーに参加しました。秋に収穫した新米を送っていただけるという特典があったのですが、その秋(2004年10月23日)に新潟中越地震が起こって、「それどころではないな」と思っていましたが、しっかり新米が送られてきたのです。その時にいただいた新米は、格別に美味しかったことを、今でも思い出します。

神田 美味しかった記憶って、大事ですよね。私の場合は、父がガス関連の仕事をしていた関係もあり、母はガス用羽釜でごはんを炊いています。母の炊くごはんは、いつも美味く、その記憶があるので、私もガス用羽釜でごはんを炊いています。

白井 私はごはんを土鍋で炊いています。おこげを巡り、家族でし烈な争いなどと炊飯器にはない楽しみがありますね。いずれにしろ、ごはんの美味しい記憶って、受け継がれていくものだと思います。

新米クンをさらに引き立てるのは、
炊き立てと和食系のシンプルなおかずにかぎります。

司会
美味しい新米を食べてみて、皆さんが「おかずにしたら美味しいだろうな」と、まずなにが頭に浮かびましたか?
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丸山 地元・兵庫のおふくろの味、甘辛く炊いたいかなごのくぎ煮(生のいかなごをしょうゆ、砂糖、生姜で煮詰めたもの)が、すぐ頭に浮かびました。そして「私も、母の炊いた美味しいごはんを食べて育ったんだ」という記憶が一緒に蘇ってきたのです。そういえば食の細い息子も、実家ではごはんをしっかり食べますね。どれだけ私が、ごはんをないがしろにしてきたか、ということですね。反省しなきゃ。

大橋 私は明太子かな。新米の味を楽しむのには、これがいちばん。

山下 私はしぐれ煮、鮭やキンピラが頭に浮かびました。特に今回、いちばん美味しいと思ったつや姫には、しぐれ煮が合うと思いました。

白井 私の頭に浮かんだのは、笹ガレイの干物。塩分を感じる干物と新米、これ以上のベストマッチはないんじゃないかな。

神田 干物もいいけど、旬を迎えた生筋子をほぐし、しょうゆに漬けた自家製イクラは最高。新米と一緒にいただくのが、我が家の毎年の楽しみになっています。実家では濃口しょうゆ、みりんで漬けていたんですが、ある時、「薄口しょうゆだけで漬ける方が美味しい」と聞いて実践すると、これが本当に美味しい。

司会
皆さん、和食派のようですね。

白井 正しい日本の朝食――白いごはんに、お味噌汁、干物、だし巻き玉子にほうれん草の煮びたし、納豆などのイメージが、新米だとどうしても浮かんでしまいます。

丸山 ごはんにこだわりを持ってなかった私も、美味しい新米をいただいて、朝の定食を思い浮かべました。

山下 私も最近は和食派ですね。新米だと、おかずを作るのに気合が入ります。ただ、味噌汁の具は豆腐3丁がパックになったものを買うので、自ずと豆腐に偏りがちですが……。ただ、だしは毎回変えるように心がけています。

丸山 凄い! 私はどんな時も、スーパーマーケットPB商品の和風だし!

丸山を除く一同 笑い。

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大橋 今回食べ比べた中でもササニシキはピラフに、ゆめぴりかには洋食が合うかな、などと、それぞれの特徴を活かして食べてみたいとも思いました。でもどうしても美味しいごはんは、一汁三菜の和食で味わいたいと思ってしまいますね。私は根っからのお米の国の人なんでしょうね。

神田 私も同じ。育ち盛りの子どもたちは、こってり系の肉料理が好みですが、新米の時期はなるべく白米を楽しめるように、焼き魚などシンプルなおかずを添えるようにしています。あとは、炊き立てをすぐに食べられるように心掛けていますね。「今日はピカピカの新米です!」と炊き立てごはんを出すと、子どもも主人も「ワー」って歓声を上げるんですよ。

山下 私も主人に、新米の炊き立てごはんを食べてほしいのですが、いつ帰るか分からないので……。

神田 そんな時は、簡単なおつまみで晩酌してもらって、その間にごはんを炊くのがいいんじゃない。

山下 残念ながら、主人はほとんどお酒を飲まない人なんです。

白井 それなら、1時間前に「帰るコール」をしてもらうとか……。

丸山 ワー、凄い。皆、そこまで炊き立てにこだわっているんだ。うちの場合は、主人が遅いこともあり、ごはんはいつもキャビキャビ状態で出していました。

神田 その辺に、ごはん抜きダイエットを始めたきっかけがあるんじゃないの?

一同 笑い。

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