いつも何気なくお茶碗によそって食べているごはんですが、盛り方にもマナーがあることをご存じですか?ごはんをおいしく食べるためにも、見た目をキレイに盛りつけるためにも、ちょっとしたマナーを心がけておきましょう。
今回は、普段食べるごはんのおいしい盛り方と、仏壇に供える「お供え膳」の盛り方、両方のマナーについてご紹介します。
まずは、ごはんをよそうときの基本的なマナーから見ていきましょう。
ごはんが炊けたら、まず炊飯器の中でごはんをほぐします。余分な水分を飛ばして炊きムラをならすことで、よりおいしく食べられるので必ず行いましょう。やり方は簡単。釜の中のごはんを十字に切り、底の方からひっくり返してほぐすだけです。
ほぐすときは、ごはん粒をつぶしてしまわないよう、力加減に注意しましょう。蒸気を逃がしつつ空気を含ませるとごはんの粒表面がはっきりし、おいしいごはんにできます。反対に、ほぐさないまま時間が経ってしまうと余分な水分でごはんがふやけてしまったり、ごはん粒どうしがくっついて固まり、食感が悪くなったりしてしまうので注意しましょう。
ごはん彩々で販売している「極しゃもじ」は、「ほぐし」を極めたしゃもじです。ごはんをよりおいしく食べるために、お米をつぶさずふっくらほぐせる「極しゃもじ」を使ってみてはいかがでしょうか。
ごはんをほぐしたら、しゃもじを水にさっとくぐらせ、ごはんをそっとすくい上げてお茶碗によそいます。1回目はお茶碗の5〜6分目まで、2回目でお茶碗の8分目くらいまでよそいましょう。最後に、しゃもじを少し立てるように使い、中央がやや盛り上がるように形を整えて完成です。平らにべたっと押しつけたり、お茶碗のふちでしゃもじについたごはんを取ったりしてはいけません。
仏様に供える「お供え膳」のごはんを1回で盛りきるため、生きている人のごはんを同じように盛るのは縁起が悪い、とされています。「ひとさじめし(ひとつしゃもじ、ひとかいめしなどとも)」と言われ、家族関係に恵まれなくなるという言い伝えもあるそうです。もし、1回目でちょうどいい量になったとしても、ほんの少しでも、もう1回よそった方がいいでしょう。
休日のブランチや、一人ランチに手軽なワンプレートごはんを楽しむのはいかがでしょうか。カレーやシチューのようにそのままよそっても良いのですが、ひと手間でパッと見栄えがするよう、小さめのお椀に盛ってひっくり返す、お子様ランチのような盛り付けも定番です。
彩り良いチャーハンなら、ベースに敷いて野菜などのおかずを上に乗せてもキレイですし、おにぎりを寝かせて具材が見えるように乗せ、和風ワンプレートにするのもオシャレ。ごはんを俵型にすると、海苔の飾りつけもさまざまなアレンジが楽しめます。
ごはん彩々レシピでは、鮭ゴロッとおにぎりやワンプレートお赤飯など、おすすめの「ワンプレートごはん」もご紹介しています。ぜひ、参考にしてください。
では、仏様にお供えするごはんはどのように盛れば良いのでしょうか。宗派によって異なりますが、ここでは一般的によく見られる盛り方のマナーをご紹介します。
お供え膳では、前述のようにごはんを1回でよそいきりましょう。宗派にもよりますが、てんこ盛りにするところもあります。
昔は白いお米は庶民にとって大変なごちそうであり、普段は雑穀や混合米しか口にできていませんでした。そのため、せめてこの世の最後には白いお米をお腹いっぱいに食べてから旅立ってほしい、と、白米をてんこ盛りにしてお供えしたのが始まりとされています。土葬したとき、棺を埋めた土の上にこんもりと丘のように土をととのえた「土まんじゅう」に似せているという説も。
お供えするごはんは、前日の晩から保温していたものや、冷凍ごはんを解凍したものではなく、炊き立ての一番飯にしましょう。もし、その日最初に炊いたのがお昼なら、その時にお供えしても構いません。
いずれの場合も、お供え膳の細かいマナーは宗派によって異なります。それぞれの家庭の宗派をよく確認し、決められた作法に従って行いましょう。
古くから日本人に親しまれてきたごはんは、おいしく食べるための盛り方や、縁起をかつぐためのマナーもあります。いずれも難しいものではありませんので、ぜひ覚えて実践してみてください。仏壇に供える場合は、自分の家の宗派に合わせましょう。
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