色やツヤが一目惚れするように美味しいお米「ひとめぼれ」
 

「ひとめぼれ」は、宮城県の風土に合うように宮城県で品種開発されたお米です。誕生してから30年以上経ちますが、そのバランスの取れた美味しさから、各地で栽培されて、
コシヒカリに次いで2番目に多く作られています。今回は「ひとめぼれ」の特徴について紹介します。

日本で2番目に多く作付けされている品種「ひとめぼれ」
 

「ひとめぼれ」は東北地方を中心に、全国各地で栽培されているお米の品種です。その作付面積は、お米の王様と呼ばれる「コシヒカリ」に次いで2番目に大きくなっています。

 

品種別作付割合上位の品種

米穀安定供給確保支援機構が公表した「令和4年産 水稲の品種別作付動向について」によると、うるち米の品種別作付割合の上位10品種は次の通りでした。

 

順位

品種名

作付割合

主要産地

前年順位

1

コシヒカリ

33.4

新潟、茨城、栃木

1

2

ひとめぼれ

8.5

宮城、岩手、福島

2

3

ヒノヒカリ

8.1

熊本、大分、鹿児島

3

4

あきたこまち

6.7

秋田、茨城、岩手

4

5

ななつぼし

3.2

北海道

5

6

はえぬき

2.9

山形

6

7

まっしぐら

2.4

青森

7

8

キヌヒカリ

1.9

滋賀、兵庫、京都

8

9

ゆめぴりか

1.8

北海道

10

10

きぬむすめ

1.8

島根、岡山、鳥取

9

 

最も作付けが多いのは、昭和54(1979)年から作付面積トップを守り続けるお米の王様「コシヒカリ」です。作付割合は33.4%で日本全体の約1/3を占めています。
「コシヒカリ」の次に作付割合が多い品種が「ひとめぼれ」で8.5%です。

参考:米穀安定供給確保支援機構「令和4年産 水稲の品種別作付動向について」

 

ひとめぼれの主な産地

上の表にある通り、「ひとめぼれ」の主な産地は宮城県、岩手県、福島県です。宮城県では、「ひとめぼれ」の作付割合72.9%、岩手県は70.6%、福島県は18.6%となっており、
他にも秋田県や群馬県、奈良県、鳥取県、山口県、沖縄県など全国で広く作付けされています。

 

ひとめぼれの特徴
 

「ひとめぼれ」がデビューしたのは、平成3(1991)年で誕生してから30年以上も経っています。しかし、食味が良いことから今も各地で栽培されています。この章では、「ひとめぼれ」が
誕生した経緯と「ひとめぼれ」の特徴について紹介します。

 

ひとめぼれが誕生した経緯

「ひとめぼれ」は、昭和55(1980)年に東北地方を襲った冷害を契機に、稲の耐冷性に関する研究が行われ誕生した品種です。

 

昭和57(1982)年に、冷害に強くておいしいお米の開発を目指し、宮城県の古川農業試験場で寒さに強い「コシヒカリ」と、「コシヒカリ」の子で食味が良く、短稈で倒伏しにくい
「初星」を交配して育成選抜が進められました。

 

その後、開発は進み平成3(1991)年に「ひとめぼれ」と命名されデビューし、岩手県と宮城県、福島県で奨励品種に指定されました。色・つやが美しくおいしいお米であることから
「一目ぼれ」してしまうというのが名前の由来で、全国から寄せられた38,000件以上の応募の中から選ばれました。

 

平成6(1994)年の大冷害とその翌年の夏の高温、長雨、台風などで、当時主力だった「ササニシキ」は大きな被害を受けました。一方で、「ひとめぼれ」の被害は少なかったことから
「ササニシキ」から「ひとめぼれ」への転換が急速に進み、平成15(2003)年には「コシヒカリ」に継ぐ第2位の作付け面積になり、現在も品種別で2位の座を守り続けています。

 

ひとめぼれの2つの特徴

「ひとめぼれ」には次のような特徴があります。

 

味のバランスが良い

「コシヒカリ」の食味の良さを受け継いでいて、甘みやねばり、口当たりのバランスが絶妙です。そのため、さまざまな料理に合わせやすいお米として多くの人に愛されています。

 

程よいねばり

「ひとめぼれ」には、程よいねばりがあります。ねばりが強すぎないため、小さな子どもからお年寄りまで幅広い年代が食べやすいお米です。

 

ひとめぼれの美味しい食べ方

「ひとめぼれ」は、甘みやねばり、口当たりのバランスが取れているため、和食・洋食・中華と幅広い料理に合います。程よいねばりと程よい甘さで、さっぱりした優しい味わいなので、
焼き魚やお刺身、煮物など素材の味を大切にする和食に特に合います。また、冷めてもおいしいのでお弁当やおにぎりにも向いています。

宮城県の風土に合うように開発された「ひとめぼれ」ですが、食味の良さと栽培のしやすさから全国に作付けが広がっています。産地や生産者によって多少味が違いますので、
ぜひいろいろな「ひとめぼれ」を食べ比べしてみて下さい。

 

 

宮城県登米市産 特別栽培米「ひとめぼれ」

 
岩手県産「ひとめぼれ」
 
郡山市産あさか舞「ひとめぼれ」
 
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まとめ

「ひとめぼれ」は、「コシヒカリ」に次ぐ栽培面積を誇る人気の品種です。「コシヒカリ」の食味の良さを受け継いでいて、甘みやねばり、口当たりのバランスが良く、
和洋中さまざまな料理に合います。気になる地域の「ひとめぼれ」を購入して、ぜひ味わってみてください。

(おいしいごはん研究チーム)
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