【特集第20弾:埼玉のお米】特徴やおすすめのお米をご紹介!

埼玉県は豊かな自然と穏やかな気候に恵まれており、大消費地である首都圏から100㎞圏内という地の利を生かし、さまざまな農産物が栽培されています。特に、お米の栽培も盛んで、農業産出額は全国で18位です。

 

本記事では、埼玉県で作られているお米の品種と特徴をご紹介します。

埼玉県の農業とお米作り

まずは、埼玉県の地理や気候の特徴、農業と米づくりについて、詳しくご紹介していきます。

埼玉県の地理や気候の特徴

埼玉県は関東地方の中央部から西部に位置する内陸県です。東は千葉県と茨城県、西は長野県と山梨県、南は東京都、北は群馬県と栃木県と、1都6県に接しています。東西に約107キロメートル、南北約59キロメートルあり、面積は約3,767㎢で全国39位の広さです。

 

県内には利根川や荒川、江戸川、中川などの大きな河川が流れており、県土面積に占める河川の割合は4.0%で全国2位と、豊富な水資源に恵まれています。また、陸性の太平洋側気候のため、温暖な気候です。

 

参考:埼玉県「土地・気象」

参考:国土地理「都道府県面積の順位」

埼玉県の農業と米づくり

埼玉県では、大消費地である首都圏の中央に位置するという利点を生かし、野菜やお米、麦、花き、果樹、畜産など多彩な農業が行われています。

 

令和4年度の農業産出額は、1,542億円で全国21位です。具体的に見てみると、花きは160億円で全国7位、麦類が11億円で全国9位、野菜が741億円で全国9位となっています。主な農産物では、さといも・ねぎ・ほうれんそうが収穫量全国1位、パンジー・ゆりが出荷量全国1位に輝きました。

 

また、お米の令和4年農業産出額は、266億円で全国18位です。主に東部地域と北部地域で栽培されており、東部地域では早期栽培、北部地域では二毛作など、地域の条件を生かした米づくりが行われています。

 

参考:農林水産省「埼玉県の農林水産業の概要」

参考:令和4年生産農業所得統計

埼玉県で栽培されている主なお米の品種

埼玉県で作付けされているお米の品種(令和5年産)では、1位「彩のかがやき(30.5%)」、2位「コシヒカリ(29.7%)」、3位「彩のきずな(24.4%)」で、3品種を合計すると作付け比率は84.6%になります。

 

参考:令和5年産うるち米(醸造用米、もち米を除く)の道府県別作付上位品種

彩のかがやき

「彩のかがやき」は品種別でもっとも作付面積の比率が高く、埼玉県が開発したオリジナルの品種です。埼玉県農林総合研究センター(現:埼玉県農業技術研究センター)が、コシヒカリの系統で食味の良い品種の「祭り晴」を母に、ササニシキの系統で病害虫に強い品種の「彩の夢」を父として交配しました。平成14(2002)年では、奨励品種にもなっています。

 

また「彩のかがやき」は病害虫に強いため、農薬に頼ることなく栽培できます。さらに、食味も良いと評判で、強い粘りがありながらもさっぱりしており、ほのかな甘みが特徴です。

コシヒカリ

彩のかがやきに次いで作付面積が多いのは、29.7%で「コシヒカリ」です。コシヒカリは、全国の品種別作付割合で3割を超え、もっとも多く栽培されている品種です。

 

昭和31(1956)年に誕生し、昭和54(1979)年から現在まで作付面積トップを守り続けていていることから「お米の王様」と呼ばれています。粘り気と甘みが強く、香りと艶が素晴らしいのが「コシヒカリ」の特徴です。  

彩のきずな

作付け割合が3位の「彩のきずな」も、埼玉県オリジナルの品種です。埼玉県農林総合研究センター(現:埼玉県農業技術研究センター)が、晩生で良食味の品種「ゆめまつり」を母に、早生の品種「埼455」を父として交配しました。その中から「暑さに強く、おいしくて、病気や害虫に強い稲」が選抜されて「彩のきずな」となったのです。

 

「彩のきずな」はアミロースが少ないため、粘りが強くもっちりとした食感です。そして、バランスのとれた甘みとうまみで、コシヒカリと同等以上の食味があります。

 

日本穀物検定協会が実施している「令和5年産お米の食味ランキング試験」において、県西の彩のきずなは最高評価の「特A」を獲得しています。

 

参考:日本穀物検定協会「米の食味ランキング表」

埼玉県で栽培されている他のお米の品種

埼玉県では「コシヒカリ」「彩のかがやき」「彩のきずな」の3品種にお米の栽培が集約されていますが、「えみほころ」や「キヌヒカリ」「あきたこまち」といった他の品種も栽培されています。

えみほころ

「えみほころ」は、埼玉県農林総合研究センター(現:埼玉県農業技術研究センター)が、暑さに強い品種の開発を目指し、平成24(2012)年に「とちぎの星」を母に、「彩のかがやき」の交配後代「さ906」を父として交配し育成を開始しました。

 

令和4(2022)年には品種登録出願され、埼玉県が育成した一番新しいオリジナルの品種です。「彩のかがやき」と並ぶほどの良食味で、粘りがやや強く甘味があり、しっかりした食感が特徴です。「えみほころ」という名前には「食べた人の顔がほころび、笑顔になってほしい」という思いが込められています。

 

参考:埼玉県「埼玉県育成の水稲新品種えみほころを限定販売します」

キヌヒカリ

「キヌヒカリ」は、平成元(1989)年に品種登録されたお米です。デビューしてから30年以上経ちますが、令和5年産でも全国で作付けされている品種の上位10位(1.8%)に入っています。主な産地は、滋賀県・兵庫県・京都府ですが、埼玉県でも栽培されています。

 

「キヌヒカリ」は、コシヒカリと比べてソフトな粘りで、さっぱりとした口当たりが特徴です。 また、冷めても柔らかく、甘味がより増すため、お弁当に適しています。

あきたこまち

埼玉県では「あきたこまち」も栽培されています。あきたこまちは、全国の令和5年産品種別作付け割合が4位(6.7%)の品種です。また、親であるコシヒカリの良食味を引き継いでおり、香り・うま味・甘味・粘りにおいて、バランスが良いという特徴があります。

 

参考:米穀安定供給確保支援機構「 令和5年産 水稲の品種別作付動向について」

参考:埼玉県「埼玉県のお米について」

 

ごはん彩々の埼玉県産のお米の商品一覧はこちら

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まとめ

埼玉県で収穫されるお米は、年間およそ13万7,500トン(内主食用133,100トン)です。代表的なものとして、埼玉県オリジナルのブランド米「彩のかがやき」「彩のきずな」をはじめ、「コシヒカリ」や「キヌヒカリ」が作付けされています。また、令和4年にはオリジナル品種として「えみほころ」も新たに登場しました。ぜひ、埼玉県のブランド米を味わってみてください。

 

(おいしいごはん研究チーム)

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