ごはんと言えば、炭水化物が多い食品としてよく知られています。近年では、糖質制限ダイエットなどの流行からも、炭水化物を主成分とするごはんの成分には注目が集まっていますが、実際に、ごはんにはどんな栄養素が含まれているのでしょうか。今回は、ごはんに含まれる炭水化物やタンパク質の働きを中心に、ごはんの成分についてご紹介します。
炭水化物 …77.6g
タンパク質 …6.1g
脂質 …0.9g
食物繊維 …0.5g
カルシウム …5mg
ビタミンB1 …0.08mg
ビタミンB2 …0.02mg
ナトリウム …1mg
水分 …14.9g
ごはんには炭水化物・タンパク質・脂質の三大栄養素がしっかり含まれているので、身体を動かすための燃料とも言えます。食べたもののうち、どのぐらいの量を消化・吸収できたのか示す「消化吸収率」は98%と非常に高く、食べれば食べた分だけしっかり栄養として取り込まれやすいのもごはんの特徴です。
○食べ過ぎを防ぐ
体内に入ると水分を吸って膨らみ、消化酵素の作用を受けにくくなるので、食べ過ぎを防ぎます。
○急激な血糖値の上昇を防ぐ
水分を含んだごはんはゲル状に膨れ上がり、消化・吸収がゆっくりになるので、血糖値の上昇も穏やかになります。
○腸内環境を整える
腸内のビフィズス菌が働きやすい環境を整えてくれるので、腸内から健康維持に役立ちます。
○腹持ちが良い
ごはんは粒のまま食べるので細胞壁を壊すのに時間がかかり、消化・吸収がゆっくり行われます。
レジスタントスターチにもさまざまな種類がありますが、ごはんがレジスタントスターチになっているのは腹持ちの良さとも関係する「粒のまま食べる」ということに由来する、と考えられています。 また、冷やごはんのように一度加熱されて糊化したのち、一部のデンプンが再結晶化して消化されにくくなることも、レジスタントスターチとなる理由の一つです。
実際に、炊き立てのごはんと比べ、冷やごはんにはレジスタントスターチが1.6倍含まれるという報告もあります。
体内で作れず、食物から摂取しなくてはならない必須アミノ酸のバランスを示す「アミノ酸スコア」においても、卵のタンパク質を100としたとき、精白米のアミノ酸スコアは82、小麦のアミノ酸スコアは50とわかっています。ごはんは、穀類の中では非常にアミノ酸スコアが高いと言えるでしょう。
精白米100gあたりのカロリー(熱量)は約356kcalですが、お茶碗1杯のごはん(炊飯後のごはん150g)あたりのカロリーは約252kcalです。同様に小麦粉100gあたりのカロリーは約366kcal、6枚切り食パン1枚(60g)あたりのカロリーは約158kcalとなっています。
このように、純粋なカロリーだけを見れば小麦とごはんに大きな違いはないと言えるでしょう。前述のように、ごはんとの大きな違いは「粒のまま食べる」か「粉にしてから食べる」かです。パンは消化・吸収が良いのですが、良すぎるためごはんと比べて血糖値が上がりやすい、腹持ちが悪い、食べ過ぎを防げないなどのデメリットも大きいと言えます。
血糖値が急激に上がると、身体に脂肪を溜め込むホルモンの働きが活発になり、太りやすくなってしまいます。ごはんは血糖値を急激に上げないので、同じ炭水化物でもパンより太りにくいといえるでしょう。
つまり、ダイエット中の主食として選ぶなら、血糖値の上がりやすいパンよりも、血糖値が急激に上がりにくく太りにくいごはんがおすすめです。ローカーボ(低糖質)ダイエットなどをしている人も、最低限の糖質摂取は必要です。ぜひ、血糖値が急激に上がりにくいごはんを食べて、効率的・効果的なダイエットを行いましょう。
◆関連記事:「パン、麺との比較で見えた! ご飯を食べるとカラダにいいこと」
(ごはん彩々・おいしいごはん研究チーム)
ごはんにはどんな栄養素が含まれているの?
ごはんに含まれる栄養素としてよく知られているのは炭水化物ですが、他にもタンパク質や脂質など、さまざまな栄養素が含まれています。以下は、ごはん100gあたりの各成分の重さです。炭水化物 …77.6g
タンパク質 …6.1g
脂質 …0.9g
食物繊維 …0.5g
カルシウム …5mg
ビタミンB1 …0.08mg
ビタミンB2 …0.02mg
ナトリウム …1mg
水分 …14.9g
ごはんには炭水化物・タンパク質・脂質の三大栄養素がしっかり含まれているので、身体を動かすための燃料とも言えます。食べたもののうち、どのぐらいの量を消化・吸収できたのか示す「消化吸収率」は98%と非常に高く、食べれば食べた分だけしっかり栄養として取り込まれやすいのもごはんの特徴です。
ごはんに含まれる炭水化物にはどんな特徴がある?
ごはんに含まれる炭水化物には「難消化性デンプン」という、非常に消化されにくいデンプンが含まれます。これは「レジスタントスターチ」とも呼ばれ、体内に入ると食物繊維と同様の働きをする、優れた成分です。水溶性食物繊維、不溶性食物繊維どちらの働きも併せ持つとされるレジスタントスターチには、以下のような働きがあることがわかっています。○食べ過ぎを防ぐ
体内に入ると水分を吸って膨らみ、消化酵素の作用を受けにくくなるので、食べ過ぎを防ぎます。
○急激な血糖値の上昇を防ぐ
水分を含んだごはんはゲル状に膨れ上がり、消化・吸収がゆっくりになるので、血糖値の上昇も穏やかになります。
○腸内環境を整える
腸内のビフィズス菌が働きやすい環境を整えてくれるので、腸内から健康維持に役立ちます。
○腹持ちが良い
ごはんは粒のまま食べるので細胞壁を壊すのに時間がかかり、消化・吸収がゆっくり行われます。
レジスタントスターチにもさまざまな種類がありますが、ごはんがレジスタントスターチになっているのは腹持ちの良さとも関係する「粒のまま食べる」ということに由来する、と考えられています。 また、冷やごはんのように一度加熱されて糊化したのち、一部のデンプンが再結晶化して消化されにくくなることも、レジスタントスターチとなる理由の一つです。
実際に、炊き立てのごはんと比べ、冷やごはんにはレジスタントスターチが1.6倍含まれるという報告もあります。
ごはんに含まれるタンパク質の特徴とは?
我々は、1日に必要なタンパク質のうち約18%をごはんから摂取しています。実際、栄養が不十分だった時代には、ごはんのタンパク質含有量を高めて栄養改善に役立てようとしていたことも。そんなごはんのタンパク質には、アミノ酸がバランス良く含まれています。 体内で作れず、食物から摂取しなくてはならない必須アミノ酸のバランスを示す「アミノ酸スコア」においても、卵のタンパク質を100としたとき、精白米のアミノ酸スコアは82、小麦のアミノ酸スコアは50とわかっています。ごはんは、穀類の中では非常にアミノ酸スコアが高いと言えるでしょう。
ごはんのカロリーはどのくらい?ダイエットには向かないの?
精白米100gあたりのカロリー(熱量)は約356kcalですが、お茶碗1杯のごはん(炊飯後のごはん150g)あたりのカロリーは約252kcalです。同様に小麦粉100gあたりのカロリーは約366kcal、6枚切り食パン1枚(60g)あたりのカロリーは約158kcalとなっています。
このように、純粋なカロリーだけを見れば小麦とごはんに大きな違いはないと言えるでしょう。前述のように、ごはんとの大きな違いは「粒のまま食べる」か「粉にしてから食べる」かです。パンは消化・吸収が良いのですが、良すぎるためごはんと比べて血糖値が上がりやすい、腹持ちが悪い、食べ過ぎを防げないなどのデメリットも大きいと言えます。
血糖値が急激に上がると、身体に脂肪を溜め込むホルモンの働きが活発になり、太りやすくなってしまいます。ごはんは血糖値を急激に上げないので、同じ炭水化物でもパンより太りにくいといえるでしょう。
つまり、ダイエット中の主食として選ぶなら、血糖値の上がりやすいパンよりも、血糖値が急激に上がりにくく太りにくいごはんがおすすめです。ローカーボ(低糖質)ダイエットなどをしている人も、最低限の糖質摂取は必要です。ぜひ、血糖値が急激に上がりにくいごはんを食べて、効率的・効果的なダイエットを行いましょう。
まとめ
ごはんの主成分が炭水化物なのは良く知られている通りですが、タンパク質や脂質など三大栄養素が含まれていて、身体にとって非常に良いエネルギー源と言えます。また、ごはんに含まれる炭水化物にはレジスタントスターチが多く、パンと比べてダイエットにもおすすめです。ぜひ、ごはんを主食に健康的な食生活を送りましょう。◆関連記事:「パン、麺との比較で見えた! ご飯を食べるとカラダにいいこと」
(ごはん彩々・おいしいごはん研究チーム)
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