世界農業遺産 大崎耕土『 ささ結 』誕生秘話

世界農業遺産認定の大崎耕土とは
世界農業遺産に認定!世界農業遺産(*)は、世界で28ヶ国89地域、日本では15地域が認定されています(令和6年10月7日 農林水産省更新)。宮城県大崎地域は、その15地域の一つで、2017年12月(平成29年)に東北エリアで初めて認定されました。「大崎耕土」として、持続可能な水田農業を支える伝統的水管理システムが高く評価されています。この地域は、江合川と鳴瀬川の恵みを受け、冷害や洪水または渇水などといった厳しい自然環境の中で先人の知恵と努力によって稲作を中心とした水田農業を発展させてきました。そして、世界農業遺産、日本農業遺産の認定に続き、2024年9月3日に内川に次いで「南原穴堰」が世界かんがい施設遺産に認定・登録されるなど、持続可能な水田農業として国内外から評価されています。農業用水の確保や栽培技術・排水対策は、巧みな水管理・豊かな農作物・伝統的な農文化・生き物との共生・特徴的な景観により支えられる「大崎耕土」を「生きた遺産」として、次世代へと繋いでいます。
豊かなお米の聖地 "大崎市"
「ささ結」の誕生の地は、"ササニシキ"と"ひとめぼれ" という二大ブランドを生み出した大崎市。奥羽山脈から流れる江合川と鳴瀬川の豊かな水に恵まれた肥沃な平野「大崎耕土」が広がるこの土地は、良質米を生み出す一大穀倉地帯として昔から有名な土地でした。古の時代から現代に至るまで、米作りを通じて歴史を刻み、伝統と技術を継承し、人々に愛されるブランド米を作りつづける "大崎市" は、まさに「米の聖地」と呼ぶにふさわしい土地なのでしょう。
*世界農業遺産(GIAHS)とは、社会や環境に適応しながら何世代にもわたり継承されてきた独自性のある伝統的な農林水産業と、それに密接に関わって育まれた文化、ランドスケープ及びシースケープ、農業生物多様性などが相互に関連して一体となった、世界的に重要な伝統的農林水産業を営む地域(農林水産業システム)であり、国際連合食糧農業機関(FAO)により認定されます。※農林水産省HPより
ササニシキの聖地から直系の米『ささ結』が誕生!
ささ結の誕生
世界農業遺産・大崎耕土からササニシキの神話を継ぐ、新しい奇跡が生まれました。品種名:東北194号『ささ結』誕生の地は、“ササニシキ” “ひとめぼれ”とおなじ宮城県大崎市(現:古川農業試験場)。母は"ササニシキ"、父は“ひとめぼれ” 旨さと強さと人気の結晶体です!『ささ結 』の開発にはおよそ10年の歳月を費やしたといいます。寿司職人や料理のプロ達から支持されてきた“ササニシキ”の特性を保ちながら、病気に強く、倒れにくい米の栽培には、様々な弱点を克服しなければなりませんでした。そして辿り着いたのは、栽培特製に優れた“ひとめぼれ”!この品種との交配により品種改良が行われ、2015年秋。ササニシキ誕生から半世紀もの時を経て、ササニシキの聖地から直系の米『ささ結 』※が誕生致しました。
※ 品種名:東北194号 - 商標登録:ささ結
ささ結の食感って?
『ささ結』は、根強い"ササニシキ"ファンにも愛されるよう、その特徴を上手にとらえています。粘りはひかえめ、あっさりとしたその食感は、ササニシキの特性を受け継いでいます。サラサラした食感は口のなかでほぐれやすく、酢飯や和食との相性も良いようです。また、軽やかでエアリー感のあるおにぎりは、飲んだ後の〆のおにぎりに最高!!という声も。二代目ササニシキは幅広い層から支持されるお米として、その役割を担っていくことでしょう。大粒でモッチリ系の品種が人気の昨今ですが、今もなお、自身のスタイルを変えることなく日本の米道を歩みます。
ササニシキとささ結
東の横綱「ササニシキ」、西の横綱「コシヒカリ」といわれ続けた「ササニシキ」は、全国作付面積第二位を誇るほど、かつては米の栄華を極めました。しかしながら1993年の冷害を機にその生産量は徐々に激減する道を辿っています。コシヒカリに比べ、サラリとした食感が特徴で口の中でフワッとほぐれる感じが、今日も根強いファンを持ち続けています。寿司のシャリに最適と寿司職人からのオファーが絶えないのもササニシキです。残念ながら、栽培が気候に左右されやすいなどから生産者が減少し、入手しにくいお米となりました。しかし!そこに満を持して登場したのが『ささ結』です!2015年の秋。ササニシキの誕生から半世紀もの時を経て、ササニシキ誕生の宮城県大崎市(現:古川農業試験場)から、直系の米-東北194号『ささ結 』が誕生しました。ササニシキの美味しさや食感などのDNAを受け継いだ待望のお米の誕生です。さらに美味しく逞しくなって、ササニシキファンを始め、お米ファンの前に現れました。これから先『ささ結 』が日本の食卓を笑顔にすることでしょう!!
地域連携でブランディング化
『ささ結』のブランドの認証基準を2016年(平成28年)に創設し、企業・地域・都市圏と連携し、市・県・JAの他、米穀卸売業者や寿司組合、酒蔵、パックごはん製造業者、菓子製造業者など、地域の米穀関係者が一体となって「ささ結」を拡めていくため、「大崎の米『ささ結』ブランドコンソーシアム」を設立(2015年)。〈ささ結の認証基準〉
① 環境に配慮した基準(有機JAS米、みやぎの環境にやさしい農産物認証に係る特別栽培米、大崎市内JAによる環境保全米のいずれか)
② 食味を重視した基準(追肥をせず、玄米たんぱく含有率が6.5%以内)
③「豊饒の大地『大崎耕土』世界農業遺産ブランド認証」基準(生き物モニタリングの実施など)

「ささ結」は当サイトでお求めいただけます
大崎の米『ささ結 』ブランドコンソーシアム事務局
<ささ結のお問合せ>大崎の米『ささ結 』ブランドコンソーシアム事務局
〒989-6188宮城県大崎市古川七日町1-1
大崎市産業経済部農政企画課
電話. 0229-23-7090 / FAX. 0229-23-7578
E-mail:nousei@city.osaki.miyagi.jp
2025.2.13 gohansaisai
この記事どうだった?
この記事を見た人は
11月23日はお赤飯の日 ✨