おにぎりは日本を代表する最強のモバイルフードだ!
おにぎりの歴史は古く、弥生時代から始まったといわれています。平安時代には「屯食(とんじき)」という名で貴族の宴の際に供され、戦国時代には保存し携帯できる武士の「兵糧食」として食べられてきました。そして江戸時代になると、畑仕事や行楽の弁当、旅のお供として、庶民の間にも浸透。
今、この長い歴史に育まれてきたおにぎりが、その便利さやヘルシーさが再認識され、今、最強のモバイルフードとして、日本だけでなく欧米でも注目を浴びているのです。
また、イギリス発のおにぎり屋「wasabi」が人気を集めたり、パリでも日本の弁当をモチーフにおにぎりなどを販売する「NEO BENTO」が話題になったり。さらにドイツのベルリン駅構内にもおにぎり屋が登場するなど、欧米にもちょっとした「おにぎりブーム」が起こりつつあるのです。
この和食「おにぎり」(ONIGIRI)を世界の共通語として広めていくことを目的に、おにぎり協会なども設立されています。
おにぎりは、ごはんを使う粒食なので、パンなどの粉食に比べ消化吸収がゆっくりのため、エネルギー吸収が持続し、腹持ちがよいという特徴があります。
さらにごはんは、時間をおいてから食べることの多いおにぎりにすることによって、食物繊維と同じ働きをするレジスタントスターチが増え、よけいに腹持ちがよくなることも分かってきています。
このレジスタントスターチは小腸まで消化されず、エネルギーになりにくい性質があり、また食物繊維同様、排便を促す効果があります。つまり冷めたおにぎりを食べれば、よけい腹持ちがよくなり、お通じもよくなるというわけです。最近話題となった、「冷めたごはんでダイエット」などは、このレジスタントスターチの効果を期待したもの。
また、お米の新品種育成にあたっては、おにぎりやお弁当を意識した「冷めても美味しい」――適度な粒感とある程度のしっかりした硬さがあるなどが育成の食味ポイントの一つになっています。そして、「くまさんの輝き」(熊本県)、「富富富(ふふふ)」(富山県)といった、冷めても美味しい新ブランド米が多く登場しています。
おにぎりの大きな魅力になっているのが、和食の基本ともなっているヘルシーさ。おかずと一緒に食べることができるため、なかに入れる具を変えることで、栄養のバランスがとりやすくなります。自然に、何かひとつのものを食べ続ける「ばっかり食べ」ではなく、ごはんとおかずを交互に食べる「三角食べ」のスタイルになり、汁物をプラスすれば和食の基本である口中調味を味わうこともできるのです。
また自分で握れば、その日の食欲に応じて大きさも変えられ、作りおきもOK。携帯食として持ち運びも便利で、手軽に食べられるなどとメリットがいっぱい。しかも腹持ちがよくてヘルシーとくれば、まさに日本を代表するファストフード、そして持ち運べるモバイルフードとして、活躍間違いなし!です。
日本の食文化、家族の絆をむすぶ「おにぎり」
おにぎりは、「おむすび」「握り飯」「握りまんま」などと、誰もが親しみを込めて呼ぶ食べ物です。
おにぎりにはお米、海苔、塩、具材などにこだわった専門店、バラエティ豊かにおにぎりを展開しているコンビニなどで、自分好みを見つける楽しさもありますが、究極のおにぎりスタイルは、家庭や自分の「オリジナルのおにぎり」作りにあるといっても過言ではありません。形は「おにぎらず」「スティックおにぎり」などの新種が出ていますが、三角おにぎりが定番。しかし東北地方では球体型、近畿地方では俵型などのおにぎりが作られることが多く、地域によって差があることが見て取れます。
手で作り、手で食べるというスタイルは、食の根源。そして誰もが、ごはんを中心に、具材で味や彩り、栄養バランスなどを工夫できる楽しさがおにぎりにはあります。親子で、みんなで食べる人を思い、工夫しながら作る楽しさ、そしてそれを一緒に食べる楽しさと、一度に2度楽しさを味わえてしまうのが、おにぎりの最大の魅力なのです。
この機会におにぎりを通して、家族や親子、大事な人との絆をもう一度、むすび直してみませんか!?
◆おにぎりマリチ特集 (2017-01-25)
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何かを制限せず、自分の好きなものをしっかり意識することがダイエット成功のカギ!