山形県は、平安時代から稲作で有名なお米の一大産地「庄内平野」を持つ有名な米どころです。夏は暑く冬は寒いメリハリのある気候と豊かな土壌に支えられた農業王国、山形県の「庄内米」は、江戸時代には飢饉を救ったこともあり、明治には大きな倉庫ができるほどでした。

 

今回は、そんな山形県のお米の特徴と種類をご紹介します。

山形県のお米の特徴とは

山形県は四季の変化が鮮やかで、冬に山間部で降る豪雪は山にたくわえられ、やがて豊かな湧き水となって水田に注ぎ、夏は過去に国内での最高気温を記録するほど高温となります。つまり、肥沃な土壌に加え、年間・昼夜の温度差が大きいことから、稲作には最適な条件を備えた土地だと言えるでしょう。現在、山形県内ではオリジナル水稲品種「はえぬき」を主力とし、つや姫・ひとめぼれ・コシヒカリ・雪若丸などを生産しています。

「庄内米」と呼ばれた栄華の歴史

山形米の一大産地といえば「庄内平野」が挙げられます。かつての庄内藩は産枚増殖を進めて献上米を貯蔵し、最上川を利用する奥羽諸藩の献上米も集積していたので、庄内には多くの米倉が立ち並んでいました。

 

また、酒田市の「山居倉庫」は1893年、酒田米穀取引所の付属倉庫として建設されました。建設時から太陽熱を防ぐ「二重屋根」や、強風や日ざしから守る「ケヤキ並木」を作るなど、お米の保存状態を工夫していた山居倉庫は現在も使われており、一部は「庄内米歴史資料館」や「酒田市観光物産館夢の倶楽」として開放されています。


明治から米づくりに余念がない山形人気質

山形県の稲作は明治 10 年代から近代化が始まり、昭和初期には反当たり収量が全国平均を大きく上回るようになりました。山形県には研究熱心な篤農家が多く、県立農業試験場の設立もあったことで、官民一体の取り組みが早くから機能したのがその一因とされています。

 

明治 26年(1893)には庄内町(旧余目町)の阿部亀治氏が作った「亀ノ尾」は、安定して収穫できることや、質もよくおいしいお米だったことから全国に広まりました。大正時代には「神力」「愛国」とともに日本三代品種に数えられたほどです。特に美味しいお米としての評価が高かったため、その後多くの品種改良の交配母本とされ、今日の美味しいお米のルーツにもなりました。

 

現在でも人気の高い「はえぬき」も「コシヒカリ」も、美味しいお米といわれる品種のほとんどが「亀ノ尾」をルーツに持っていることからも、その美味しさと人気のほどが伺い知れます。


山形県のおすすめのお米5つ

上記のような特徴のある山形県のおすすめのお米を5種類紹介します。

 

つや姫

名前の通り、外観上の際立つ白さとツヤが特徴のお米です。炊き上がりのツヤに加え、甘み・旨み・粘りのバランスがよく、口に入れたあと広がる甘みが秀逸で、お米本来の味がよく分かるだけでなく、冷めても美味しいお米として人気があります。

 

このようにバランスが良いため、誰にでも美味しく食べられることも人気の一因と言えるでしょう。2010年秋にデビューして以来、連続で食味ランキング特Aを受賞しています。



【特別栽培米】 山形県 つや姫 10kg(5kg×2袋)


遠藤五一さんが作ったつや姫(特別栽培米/農薬・化学肥料7割減)<白米>5kg


コシヒカリ

炊き上がりのごはんは光沢があり、香りも良く、粘りも強いため歯応えがしっかりしている「コシヒカリ」。コシヒカリ本家と言える新潟県産のものと比べて遜色ない評価を受けているのに、新潟県産コシヒカリに比べてお値打ち価格で購入できるのが嬉しいポイントです。

 

上品なもっちり感があり、お米一粒一粒がしっかりしていますが、新潟県魚沼産のコシヒカリと比べるとあっさりとした印象があります。これも全体的にバランスがとれたお米で、多くの人が美味しく食べられるでしょう。


【農薬・化学肥料不使用】遠藤五一さんが作った 天日干しコシヒカリ<白米>5kg


雪若丸

「はえぬき」や「つや姫」に次ぐ、山形県の新しいブランド米で、平成15 年に山形県の農業総合研究センター水田農業試験場で人工交配を行い、育成が始まりました。10年余りかけて完成した品種で、平成30年産米より本格デビューした非常に新しい種類のお米です。

 

炊いたご飯は際立つ白さと優れた光沢に加え、大粒で粒立ちのしっかりした外観を持っています。口に含むとしっかりとした粒感と粘りが両立した「新食感」をぜひ楽しんでください。


山形県 雪若丸 10kg(5kg×2袋)

ササニシキ

おかず本来の味を引き立てるさっぱりとした上品な味が特徴のお米で、粘り気が少なくほぐれやすい食感から、寿司米によく合います。かつてコシヒカリと並ぶ良食味のブランド米でしたが、日本人のお米の嗜好が粘りの強いものになったことや、冷害に弱く生産が難しいことから作付けが激減し、根強い人気はあるものの店頭では珍しい品種となってしまいました。

 

しかし、控えめな甘さと「うまみ」と「さっぱり」したやわらかくほぐれるような食感は、寿司飯の定番としてプロの寿司職人に愛され続けているだけでなく根強いファンも多いです。ぜひ、水加減を調節して好みの硬さに炊き上げましょう。


山形県 庄内産 ササニシキ 10kg(5kg×2袋)

はえぬき

米粒の張りがしっかりしていて粘りもあり、歯ごたえが良く、噛むほどに旨み・甘みが口の中に広がります。冷めても美味しさが変わらないことから、業務用としても人気の高いお米で、食べ飽きないバランスの良さや、毎年変わらない安定した品質が特徴です。(コンビニのおにぎりなどでも人気)

 

当時の山形県立農業試験場庄内支場(現山形県農業総合研究センター水田農業試験場)が「庄内 29 号」と「あきたこまち」を交配して生まれた「はえぬき」は、最高の食味に加えて収量性と絶対的な品質の高さを狙った「ユメのコメ」として、10 年かけて研究・育成され、平成4年秋にデビューしました。ぜひ、冷めても美味しい安定した品質を味わってみてください。



山形県 はえぬき 10kg(5kg×2袋)

まとめ

山形県は、その豊かな土壌と年間・昼夜の大きな寒暖差から稲作に最適で、古くから米どころとして有名でした。昔から人気のコシヒカリやササニシキはもちろん、県ブランドのはえぬきやつや姫、雪若丸もおすすめです。ぜひ、お気に入りのお米を見つけてくださいね。

山形産のお米の食べ比べセットもご用意しております。ぜひこの機会にお試しください。


「山形三大銘柄セット(贈答箱入り)」はえぬき、特別栽培米つや姫、雪若丸 6kg(2kg×3袋)

 


(ごはん彩々・おいしいごはん研究チーム)
この記事どうだった?
この記事を見た人はこんな記事も見ています

お米は種類によって特徴がある!有名なお米の特徴を知ろう

お米は種類によって特徴がある!有名なお米の特徴を知ろう

今年もおいしい「つや姫」をお届けします!(収穫現場をレポート)

「つや姫」の収穫を生産者でもある(株)東北食糧・大川社長と現地をレポート!!

遠藤五一さん―「つや姫レディー」が訪問!(遠藤五一さんのお米ができるまで 番外編)

5月中旬、田植え真最中の「つや姫マイスター」遠藤さんを「つや姫レディー」が取材に訪れました。

【特集第1弾:新潟のお米】おいしい品種と特徴をご紹介!】

【特集第1弾:新潟のお米】おいしい品種と特徴をご紹介します