美肌をつくる“ごはん食”
6回連載
美肌のモトは「たんぱく質」
いつまでも、ハリのある美しいお肌を保つことは、美意識の高い皆さん共通の願いですよね。歳を重ねると、少しずつ肌のハリは失われ、シワやたるみが気になるだけでなく、クスミやシミなども気になってきます。しかし、毎年1つづつ歳を重ねているのに、高齢になっても肌がキレイな人がいますね。もちろん、スキンケアやUVケアなど、外側からお手入れすることによって差はでてきますが、最も重要なのは、お肌のモトになる栄養の摂り方です。「何を食べるか」によって、お肌の状態は大きく変わるのです。
基本的にお肌を作るモトになるのは、「たんぱく質(アミノ酸)」です。よく「コラーゲンたっぷり」というキャッチフレーズを良く見かけますが、コラーゲンがお肌に良いことは、ほとんどの皆さんがご存知でしょう。このコラーゲンも、たんぱく質の一部です。食材では、肉・魚・卵・大豆などの食事の「おかず」として摂るものに多く含まれています。
糖質を控えすぎると肌ダメージに
しかし、ごはんにも「たんぱく質」は含まれています。大豆と同じ種類の植物性たんぱく質が、お茶碗1杯(180gのごはん)には、4.5g含まれます。これは、絹ごし豆腐:1/4丁よりも多い量です。ご飯というと、「炭水化物」というイメージが強いので、糖質しか含まれていないと思われがちですが、実は、お肌のモトになるたんぱく質も摂れます。
また最近では、ダイエットのために「糖質制限」をする方も増えています。食事のご飯を抜いているという方も多いのですが、糖質制限をしすぎてしまうと、お肌が荒れることもあります。実は、主食のごはんを減らして、おかずを増やす食事では、「たんぱく質」「脂質」「糖質」の三大栄養素のバランスが崩れてしまう場合が多いのです。実は、この三大栄養しか、エネルギー(カロリー)を生み出すことができません。カロリーは低い方が、太らなくていいと思われがちですが、必要最低限のカロリーは糖質から摂るようにしないと、筋肉やお肌のたんぱく質が失われてしまうのです。
ご飯は、お肌にもイイ!
糖質を燃やして作るエネルギーが足りなくなってしまうと、「たんぱく質」を燃やして、その不足分に充てるのです。せっかくお肌のためにと食べた、たんぱく質は、エネルギー(カロリー)として燃やされ、消えて無くなり、お肌に届くことはありません。さらに、エネルギーが足りない状態が続くと、体脂肪だけでなく、体たんぱくといわれる、筋肉やお肌にあるたんぱく質が燃やされてしまいます。食事で摂ったたんぱく質を、きちんとお肌に届けるためには、必要なエネルギーを糖質で摂ることが重要なのです。中でもごはんは、他の穀類よりも、お肌の「糖化」が抑えられることがわかっています。この糖化が、お肌のシミやクスミ、シワ、タルミの原因になるのです。
美容と健康のために、「糖質の量」を摂りすぎないように意識することはとてもよいことですが、どんな糖質の種類をとるのか?その「質」を見極めて食べるようにしましょう。「ごはんはお肌にもイイ!」そう思って、毎日の食事から見直してみてください。
伊達 友美 (Yumi Date)
管理栄養士、日本抗加齢医学会認定指導士、ペット栄養管理士。
日本アンチエイジングダイエット協会理事
日本アンチエイジング歯科学会理事
日本工学院八王子専門学校・スポーツカレッジ講師
医療法人財団 百葉の会「銀座医院」
「保科クリニック」、「金町脳神経内科・耳鼻咽喉科」、「杉本クリニック」の4院で、現在、栄養指導を行っている。
◎公式ホームページ 心もうるおす管理栄養士 伊達友美 (dateyumi.com)
1988年 愛知学泉女子短期大学卒業。
専門:ダイエット、美肌、アンチエイジング。「心」と「体」と「性」にまつわる栄養学=ホリスティック・ニュートリションをベースに、これまでに約6,000人の食事カウンセリングを行う。自身の20kg以上のダイエット、摂食障害とニキビ肌改善の体験をもとに、単なる減量ではなく「ボディラインと肌を美しく変身させる」ことを目的とした指導法を確立。
著書・監修本:『体質改善ダイエット』(マガジンハウス)、『大盛りご飯を食べてもやせる技術』(池田書店)、『伊達式若返る食べ方』(マイナビ)他 50冊以上。
★ダイエットの女王ブログ https://ameblo.jp/omakase-diet/
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